ども。コピーライターノベリストの眞山です。
今回は、完全に趣味に走らせてもらいましょう!(笑)
小説や脚本を書いている僕にとって、小説、マンガ、映画、舞台などは全て楽しむだけでなく勉強のために見て来ました。しかし、いろんな作品を見てきても、印象に残る作品って数えるほどですよね。
ストーリーが優れているかどうかという観点で見ても、色々と変わってきます。
例えば、みんな大好きなドラゴンボール。嫌いな人はまずいないような国民的作品ですよね。
恐怖におののきながらもあえて言わせていただくと、ドラゴンボールは面白いけれど、ストーリーが優れているかと言えばNOだと思います。(←うひゃー、この一言で何人敵を作ってるんだろうw)
作者の鳥山先生が、初回からラストの魔人ブウ編まで想定して書き始めた、ということはまずないですよね?優れたストーリーというのは、最初から最後まで一貫した物語になっていて、要所要所に謎や複線を残し、徐々に回収しながらラストに向かっていくという流れです。
ドラゴンボールの長所は、キャラクターの個性、イラスト、壮大でスカッとするパワーのスケール。この3点です。僕ももちろん大好きなので、全巻読破して映画も見ています。でも、ストーリーで考えると、他にもいい作品はたくさんあります。
今回は、そんな僕が厳選した、この物語は感動する!さらにストーリーにド肝を抜かれる!という作品を紹介していきます。
鋼の錬金術師
「ハガレン」の愛称で親しまれている本作。実写映画も公開されましたね!
このマンガは、最初から最後まで一貫したストーリー。初回から、ラストまで計算してスタートさせていることがよく分かります。
過酷な運命を背負った二人の兄弟を中心に物語は進みます。特に兄のエドワードが主人公のようですが、最年少国家錬金術師というなんかすごそうな肩書があるくせに、背が小さいことにコンプレックスを持っている、牛乳が嫌いなど、長所短所がハッキリしていて、親近感と憧れを同時に抱くことができます。
そしてだんだんスケールが大きくなるストーリー。個人の旅だったはずが、いつのまにか国家ぐるみの話になってきます。
特に注目して欲しいのは、複線のうまさ!1巻の第1話のある台詞が、ラスボスとの戦闘中に言い放つある台詞にかかる、壮大な伏線になっています。もう読まれた方、分かりますか?もし分かったら連絡くださいね!(笑)
約束のネバーランド
現在も週刊少年ジャンプで連載しています。ジャンプといえば、友情・努力・勝利がテーマですが、このマンガはそんなジャンプ作品のテイストとはかけ離れた、サスペンスファンタジーです。人が容赦なく次々に死んでいきます。
初回からすぐに話題になり、数々の賞を受賞。2018年には、「このマンガがすごい!」で1位を獲得しています。
まだ連載中なのでオチは分かりませんが、とにかく先の見えない展開に毎回ハラハラしっぱなしです。死がすぐそばにあるものとして感じられます。以前デスノートを読んでいたときの感覚に近い。
そして、ど派手なアクションなどはないですが、繰り広げられる心理戦の緊張感がたまらなく面白い。大人がはまる作品です。
おそらくこの作品も、初回から最後までのオチをしっかり落とし込んで作っています。もう最終章に突入しているらしいですけど・・・もうすぐ終わっちゃうのかな。
アニメも始まっていますよ!
燃えよ剣
ここまでマンガを2作品出して、最後は迷った末にまさかの時代小説をエントリーさせてみましたw
歴史小説の大御所・司馬遼太郎の作品の一つ「燃えよ剣」です。「萌えよ剣」なんてアニメもあったみたいですが、全く別物なのでw
僕は司馬遼太郎作品は昔から好きで、かなり読破しています。
司馬遼太郎の面白さは、圧倒的な描写力です。誰もが実際には見たことがない江戸時代や戦国時代などはるか昔が舞台の歴史小説。なのに、まるで自分の目の前で、キャラクターたちが動き回り、息遣いまで聞こえてきそうな、リアルさを感じられます。
「竜馬がゆく」とか「坂の上の雲」なんかは有名な作品ですが、その中でもストーリーとして優れていると感じたのはこれです。
新選組副長・土方歳三を主人公として描く幕末の物語です。新選組と言えば現代でも人気で、ファンも多いですよね。この作品は単なる歴史小説として彼の一生を追うだけでなく、架空人物も要所に交え、彼の生き方を躍動感とともに描いている点です。
例えば、中盤まで彼のライバルとして登場する七里研之助。彼が存在するからこそ、ハラハラしながら本編を読み進めることができます。
芹沢鴨の暗殺にしろ、池田谷事件にしろ、新選組が暗躍するというのは、読者ならだれもが知っているはず。しかし彼のような架空人物が登場すると、「コイツ誰?本当にいたの?」などとハラハラしながら、読み進めことができるのです。彼の設定も描写も驚くほどリアルなので、最初に読んだときは「有名じゃないけどこんな人いたんだ」と信じ切ってしまったほどでした(笑)
物語の後半、ヒロインとして登場するお雪も、大切な役回り。新選組が近藤・沖田を失い、土方もどんどん時代に追い詰められていく中で、彼を支え、彼の生き方に明かりを灯してくれる存在です。
このように、定まったストーリーから外れられない中でも、より面白くするためには、どんな人物を配置すると効果的か?という視点で見ると、非常に勉強になる作品です。クライアントを主人公とするショートストーリーを作成する際には、取り入れたい手法ですね。
司馬遼太郎小説の中では短編な方なので、気になる方はぜひ読んでみてください!
まとめ
今回は3作品紹介しましたが、他にも面白い作品はもちろんあります。しかし一口に「面白い」と言っても、ストーリーが優れているかという点で見ると、一概には言えないかもしれません。
読み手に感動を与え、記憶に刻み込めるのが、緻密に計算されたストーリーです。読み終わった後、または見終わった後、感動の余韻にしばらく浸ってしまうくらいの衝撃あるストーリーに出会ったことはありますか?
そんな作品に出会うことができたら、なぜそんなに感動したのか考えてみてくださいね!
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